一生分の星空

「おじさん、もう一生分の星空見た気分よ!」
念願の北アルプス登山に行った山ガールふくちゃんから、
紅葉の涸沢カールのテント村と、降るような星空の写真が届きまし
「一生分の星空!」かぁ、
あんがいふくちゃんってロマンチストだったんだね、
山は人を詩人にするようだね

「銀の滴降る降るまわりに,金の滴 降る降るまわりに・・・・」
知里幸江のアイヌ神謡集 のはじまりの歌を思い出したよ
きっと昔のアイヌの人達は、毎晩そんな星空を見てたんだろうね
ステキな言葉と写真のお返しだよ

知里幸江???ってダレ?というフクちゃんに、おじさんは教えてくれました

アイヌの少女で祖母から聞いていた昔からの伝承の話ユーカラを、書き記し残し終わった翌日、心臓病で19歳の若さで亡くなってしまったんだ、
なんとあのル・クレジオが、アイヌ神謡集をフランス語に翻訳して、その出版報告に幸恵の墓を訪れているんだ
百年前、金田一京助に乞われて上京する幸恵の日記のいちばん好きなところだよ

「私も起きて身仕度をして外へ出て見ると、青森の港へはいったとおぼしく、京城丸は大きな声で、おはやう! と叫びました。有明の室に十六夜ほどのまるい月が銀色の淡い光を波上に投げ、海上たひらかに爽快な暁の微風をのせて遠く明滅する青森港の美しい灯色をうつしてゐました。薄暗にしろく横たはる大きな汽船の黒い影が三つ五つ。京城丸は悠々といかりをおろしました。・・・」

大正11年17歳の幸恵が青森から乗った夜行列車は、上野まで24時間もかかったんだ、
その汽車旅の様子を描いた彼女の手紙が、どんな有名な鉄道紀行文よりもグットくるんだよ、もうこんな夜行列車も旅情も無くなってしまったね、鉄オジサンハカナシイ!!

やっぱりポイントはそこなのね

青森からの幸恵の列車旅はこちら

フクちゃんの涸沢カール日記はこちら